価値 その1

生意気なことを書きます。
長いです。

23年前に時計屋さんをつぎまして。
もちろん主力商材は時計。

時計の粗利は少ない。
それなのにお客様が何も言われないのに
お店側から勝手に割り引く商習慣がありました。
さらに信用掛売の習慣もあって
利息も頂けないのに毎月末に集金に回って
「貧乏人から金を取っていく泥棒だ」と言われ
(いえいえ。商品先取りでお金を払わないのを泥棒というのでは?)
支払い最終月の集金には「まけてもくれない」と言われる始末。
(利息を払って頂きたいのはこちらでしたが。。。
いつの世もお金をもらう側が悪人と言うことでしょうか‥‥)

仕入れ支払いのサイトは仕入れから一ヶ月。
店舗経営していくには、支払いのサイトと集金のサイト差は重要。
売上と仕入れ金額が変わらないとしても‥‥
このサイトのサイクルで経営状態は大きく変わる。
仕入れる前に予約入金してもらえる事が経営を大きく助けてくれる。
(一時期、この手法をめっちや試した時期があり実感しました)
このときにカード支払いの導入をしました。
あまりに悔しかったのでカード会社全てと契約しました。
(だから、過疎地ですがアメリカンエクスプレスも使えます)
カード手数料を払うだけで経営状態が改善される事実があったので。

時計という商材は「昔高額品」でした。
よく「卵と原稿料は何十年も据え置き」と言われますが
時計価格も同じです。
価格は同じままですが貨幣価値は変化しますから
時計品質は貨幣価値にあわせて落ちていますよ。
(つーか落とさないとメーカーつぶれちゃう)

時計商材を扱っていくときに
私が一番の違和感を感じたのはココです。

お客様側は昔の3万円と現代の3万円の価値の違いが分からないのです。
これは売り手側市場の怠慢が招いたと感じています。
今までの「手間暇かけるけれど堅牢丈夫、手仕事の価値」を
「安くても機械時計より正確な価値」と比べてしまった間違いだね。

新しくできた価値の取扱方で
以前からある価値の価格をもっと高めて
どちらも高価格に持って行くことが出来る。
こしたチャンスは滅多にないだろうに。

堅牢丈夫な機械時計市場に
SEIKOがクォーツで世界革命を起こして
均一化と大量生産とを持ち込み
‥‥そして値付けを間違えた。

そう。
時計メーカーは「値付け」を間違えたのだと思うノです。
(業界全休でね)

価値が上がっていく時には
価格も上げなければ生き残るのが難しい。
それなのに人という生き物は
ついつい頼まれもしないのに価格を下げてしまう。
値段だけが唯一の価値だと思い込んでいると
こうした事が起こるのかも。

人口が減って
足りないを満たす満足だけでは商売にならない。
私が店を継いだ時には
今現在多くの店が陥っている状態に
すでに陥っていて
あなたより少し早く「価値」の価値に気がつき
それをどう利用して見せると売上につながるのか
ココを考える毎日だったのです。

だからね。
私の住んでいる付知町は商売最先端地。

さて。
時計屋を継いだのですが
人口が減り続ける状態で
時計を主力商材で生き残れるのか?
そう考えたときに
「価格を自分で付けることができない」時計は不利でした。
インターネットで一発で価格検索をされてしまうのです。
メーカーが高価格帯を維持している商材は
支払いサイトの件でも難しい。
当店顧客には
実物が無いのに80万とかの
予約金を納めてくれる人種%は低かった。
(実験で7万くらいまでは予約金商売もいけるだろうと読めましたが)

もともと粗利が低いなかで
他店と価格比較をされやすく
修理がスゴイとかの付加価値を付けることも出来な< そんな状態で時計屋を続けるのは 私には出来ない事でした。