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【実例】Q:毎日250円分だけ買いに来るお客さまに笑顔で接客できません

    
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【実例】Q:毎日250円分だけ買いに来るお客さまに笑顔で接客できません

 それは、素晴らしいお客さまをお持ちですね。儲かるお客様の代表選手のような方だと思います。

 毎週月曜日に発売されるマンガ雑誌があります。ちょうど一冊250円くらいの価格です。では、この商品を毎週欠かさず買ってくれる小学生A君は儲かるお客さまでしょうか。答えはイエスです。250円×1ヶ月に4回×12ヶ月=1年間で1万2000円も買ってくれる計算になるからです。
 一回に1万2000円の買い物は大人にしてみればそれほど高価ではないかもしれません。しかし、小学生のA君にしてみれば大金です。そのA君を、たった250円のお客さまかと思い、冷たい対応をしたとするとどうなるでしょうか。A君は他店で買うようになります。その結果、あなたの店は年間1万2000円の損害を被ることになります。

 これは、ある酒販店で実際に起こったことです。250円のたばこを毎日買いに来るお客さまがいました。店の人は少額なのにと正直面倒に感じていました。でもふと計算してみると、250円×30日×12ヶ月=9万円。この人は年間9万円も使ってくれているのかと驚きました。
 そして次の日から、自然と「毎日ありがとうございます」と声を掛けて店を出るまで見送るようになりました。すると、そのお客さまは店頭に置いてある自動販売機で缶コーヒーも買っていることが分かりました。
 缶コーヒーの値段を120円とすると、120円×30日×12ヶ月=4万3200円です。たばこと合わせて年間13万3200円も買い物してくれるお客さまだったのです。たばこや缶コーヒーは全国どこでも同じ物が簡単に買えます。それを自店で買ってもらえるのは奇跡です。お客さまをコントロールすることはできません。自分はどうにもならないことが起きることを奇跡と言います。

 酒販店の人が毎日お客さまに笑顔で話しかけるようになったある日、例のお客さまがたばこを2個買われました。不思議に思って「今日は2個ですね」と言うと、「明日は出張で買いに来られないから」とのこと。出張先でも同じ物が簡単に買えるにもかかわらず、です。さらに時々、仕事帰りに缶ビールや、つまみを買ってくれるようになりました。

 お客さまには毎日笑顔で一声かけ続けましょう。なぜならば、あなたは自動販売機ではないからです。人は接触回数が多いほど人間関係を築くことができます。そのチャンスが毎日あるということはうらやましいことです。チャンスを売上につなげるのも捨てるのも、あなた次第です。

A:お客さまの年間購入額を計算しましょう

この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。

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