Q:店の通信の出来具合に自信がありません。完璧に作るにはどうしたらいいですか?

より良いものを作ろうとされているのですね。きっと正しく物事を伝えようとしていう責任感の強い方なのでしょう。
通信だけに限らず、チラシや広告などでも同じ悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。完璧を目指して原稿を書いても、書き直しを繰り返して、結局発行できないということはありませんか。何事も正しい方が良いに決まっています。言葉と文法といった基本的な事はもとより、商品やサービス内容についても正しく伝えるということは必要なことです。しかし、それに加えて読んでくれたお客様の来店、ひいては売上につながる通信にしなければいけないと思っていませんか。それは欲張りというものです。
通信やチラシの一番の目的は何でしょうか。それは「接触すること」です。通信では店を忘れないでねと伝え、チラシではここにこんな店がありますよ、と伝えるのです。そのためには必ずしも、情報が完璧である必要はありません。
むしろ、間違いバンザイ!です!
字が間違っていると指摘されたとしたら、そんなに一生懸命読んでくれて、しかも手間をかけて連絡してくれたのです。普通であれば無視するところを、気にかけてもらえる関係性をお客様との間に作れているということです。間違いの指摘があったなら、「ご指摘ありがとうございます。気に掛けて頂きうれしいです」と答えれば、次の通信も心待ちにしてもらえることでしょう。
一番初めに作ったものはなんでも最低です。それは売る側の想像だけで作るからです。しかし、それをお客様にさらすことで実態をもった反応へとかわります。頭の中で想像しているだけでは、売上につなげることはできません。不完全でもお客様との関わりができてこそ、初めて生きた店になるのです。
通信も同じことで、紙の上で想像しているだけでは売上にはなりません。実際にお客様の声を聞くことで改善点は見つかることでしょう。
もっとも、どんなに改善しても完璧にはなりません。それはお客様が常に変化し続けるからです。そのお客様に満足していただくために「これが最高」と自分で限界をつくってはいけません。あなたが完璧の出来具合だと考え、自信満々の通信を作ったとしても、すぐに新しい形を探す必要が出てくるのです。
通信に必要なのは、情報の完璧さよりも「何が何でもこれを伝えたい」という情熱です。
A:人の行動を即すのは完璧な情報ではなく、情熱です
この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。
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