Q:売込みしてもしても反応がありません。どうしたら振り向いてもらえますか?

自分の行動が断られる結果で終わるのはつらいですね。それでもくじけないで声を掛け続ける姿は頼もしい限りです。まことしやかに「お客に声を掛けると嫌われるから自由にさせておこう」と声掛しない人が多い中で素晴らしいことです。
ご自分の言葉に、すでに答えが出ていますね。「売込み」するから反応がないのです。
しかも、売り込みを繰り返すと、お客さまは聞きたくない事を聞かされる事になります。そこで一目散に逃げていくのでしょう。そんな姿をみる声掛けしてはいけないように感じるもしれませんね。でも、お客さまは声を掛けてほしいというのが本心なのです。ただし「店の都合だけを伝えると押し売り、お客さまの都合も考えて伝えると親切」という前提条件が付いてきます。お客さまにアピールする時に気を付けて欲しい部分です。
商売人は自分の商売の専門家ですから、つい商品を熱心に語ってしまいがちです。でも、お客さまは素人ですから一方的に言われても理解できません。せめて話し始める前にこれから何を話すのか伝え、その話をしてもいいかと許可を求めましょう。
例えば、羽毛布団をアピールするとき店都合で説明するとこんな感じになります。「これはスペシャルダックダウン95%で、こちらは80%です。このダックは・・」と延々と説明を続け、お客様はいつ話が終わるかすら分からない不安を感じる状態です。
電話であれば「今お話しさせていただいてよろしいですか?」を確認するのに、店頭接客になると忘れやすいのです。
お客さまの都合を考えたアピールでは、こう変化します。「羽毛布団は中が見えませんから、よろしかったら見分け方のコツをお話させていただいてもよろしいですか?」とお客さまに自分が取りたい行動の説明をして許可を求めます。その答えがノーだったら笑顔で「分かりました。それではご自由にご覧いただき説明が必要なときはにはお声かけくださいね」で終わります。答えがイエスでも笑顔で「ありがとうございます。説明をお聞きいただいて不明な点がれば質問してくださいね」と続けます。
どんなに情熱的にアピールしても、それがいつ終わるのか、聞いてどうしたらいいのかなど先行きが不透明な状態をお客さまは嫌います。でも、それが自分が許可したことであれば興味を持って聞いてくれます。
声掛けができているのですから、ぜひ「お客さまの都合を聞いて許可をもらう」を追加してください。興味深々で聞いてもらえますよ。
A:説明をしてもいいか許可を求めましょう
この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。
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