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岐阜新聞朝刊のコラム「素描」第5回 2021年4月3日『無くなった店は元に戻らない』

    
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岐阜新聞朝刊のコラム「素描」第5回 2021年4月3日『無くなった店は元...

 自宅から歩いて行ける距離に昔ながらの小さな八百屋がありました。大型店よりも近くにあり、通販とは違って手に取って品定めができるのが魅力でした。スイカを必要な分だけ切り売りしてくれたり、ジャム用のイチゴを頼んでおくと、小粒で購入しやすい値段の時に電話をくれたりする店主の人柄に触れ、よく利用していましたが、来店客が減って閉店してしまいました。

 店主は、閉店して不便になったという声を地元の人から聞くたびに「だったらもっと利用してくれたらよかったのに」と嘆きました。お客様の要望に応えてくれる店主の人柄が伝わっていれば、私と同じように店を利用する人が増え、存続していたでしょう。

 無くなった店は元に戻らない現実を身近で体験しました。全国の個人店に生き残ってほしいという思いが生まれ、11年前から経営コンサルティングを始めました。小さな店は資金も人手も少なく大型店の商品数や価格をまねることはできませんが、店主の個を前面に出すことはできます。

 商品数と価格だけではなく、スイカの切り売りのように、どんなお客様の役に立てるのか、商売を通して誰の役に立ちたいのか、思いを発信すると店主の人柄が伝わり、共感した人が「あなたに会いに来た」と新規来店につながります。来店するか、しないかはお客様の心ひとつです。お客様にとって誰から買うのかも大切なことです。

 「他にもたくさんの店がある中、わざわざ当店にお越しいただきありがとうございます。うれしいです」。そんな最初の声掛けから、お客様との商いが始まります。 

この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。

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