お客様に好印象を与える!お店の整理整頓「7つのチェック項目」

店頭は忙しかったり見慣れてしまうと、過剰な装飾やPOP、小物の散乱等で商品がかすんでしまいます。店頭の様子は、お客様にとっては店の第一印象となりますから、椅子の数・カウンターの高さ・自分の背後の棚などを含め、しつらえをチェックして、お客様への印象を高めましょう。
「物だけ手に入れればいい」という物品購買重視から、「誰から買うか」「どんなシチュエーションで買うか」という背景購買重視へお客様は変化しています。お客様の変化に伴い、新しく求められている売り場づくりについてチェック項目を作りました。

Contents
装飾は目立ち過ぎていませんか
季節感あふれる装飾は店の“スパイス”です。なくては寂しいですが、やり過ぎると何料理か分からなくなってしまいます。店舗装飾で気を付けてほしいのは、飾り付けの位置です。「季節装飾は高低」と覚えましょう。高い位置への装飾は、遠くから目立ってお客を店に引き付ける役目。足元の低い位置への装飾は、商品選びを邪魔せず気分を浮き立たせる役目になります。いつも商品が並んでいる場所は、ほんの小さな装飾のみに抑えましょう。季節装飾が商品と同じゾーンで目立つと、お客の気がそれて購買を検討してもらえません。注意が必要です。
POPの面積は棚の50%以下ですか
棚を乱雑に感じさせる要素の一つに、POPがあります。これを防ぐには、まずPOPを先に棚に配置して後から商品を展示します。POPの面積は、棚面積の50%まで使っても大丈夫です。
不便でも非日常を演出していますか
日常の代表は自宅・自分の部屋です。ここで財布を開いて買物することはありませんね。店舗で財布を開いてほしければ、非日常が求められます。
非日常とは不便なものです。テーブルの上には何も置かない。ペンやカレンダーなど必要なら、その都度引き出しの中から出すくらいでちょうどいいのです。視覚情報は、全て脳で処理されます。店内が散らかり不必要なものがあると、目に入る情報の処理に脳を使い、お客様は販売員の話など上の空になってしまいます。不必要な物は処分する、必要なモノも、できるだけ隠しましょう。
間接照明・装飾照明は足元から当てていますか
非日常を演出する要素の一つが、黄色い夕焼けをイメージさせる照明です。人をリラックスさせる効果があります。そして、頭上から照らされるのが日常ですから、反対に足元が光っていると非日常を感じます。間接照明や装飾照明は床に近い位置を照らすと、ロマンチックな雰囲気を演出でき人を引き付けられます。
不必要な文字は隠していますか
人の脳は文字が大好きで、目に入ると何よりも文字の理解に意識を使ってしまいます。不必要な文字が店内にあふれないように気を付けます。
他社の宣伝文句の入ったボールペンやカレンダー、いらっしゃいませと書かれたフロアマット、商品名が入ったスプレー缶などは、捨てるか見えないように工夫します。お客様の意識を商品だけに向けるよう“店内のしつらえ”をしましょう。
お客1人に椅子2脚を用意していますか
売場は商品が置かれる場所ですが、同時に店の専門性と提案も感じられる場所でないといけません。「ゆっくりしてほしい」とよく聞くのに、お客様がゆっくり座れる椅子の用意がない店を多く見掛けます。
対面販売の業種であれば、椅子の数はお客様1人につき2つ必要です。ご本人と荷物用です。人は体の姿勢がそのまま心の状態になります。荷物を抱えたままだと、守りに入り店の提案を聞く気分になりません。お客様に話をしてもらい、店側の提案もしっかり聞いてほしいなら椅子に気を配りましょう。商品ばかりが並ぶ売場は、お客様より物が大切だと伝わってしまいます。お客様は自分を大切にしてくれる店と付き合いたいのです。
酒販店で買上商品を包む間に「どうぞ座ってお待ちください」と椅子を勧めるようになったら、椅子に荷物をおいて自分は店内回遊をして待つお客様が増えました。販売員は焦らず作業ができ、お客様の店内回遊率アップは売上げ増につながります。椅子を勧められた後での店内回遊は「座って待つより、自分から積極的に商品を見ている」ので買上率が高いのです。
対面カウンターは高過ぎませんか
物品購買重視時代の名残として、内部に商品を展示できる前面ガラスのハイカウンターがあります。昨今商品数は絞られ展示する商品もありません。それを隠すために「表からポスターなどを貼り、上部はうず高く展示されたPOPと商品」といった状態を見掛けます。店側は何とか整理したかったのでしょうが、お客様には拒絶の壁に感じられるでしょう。
ある相談薬局はガラスハイカウンター越しにお客様と対面していました。これだと、深い相談がなく提案までつながりませんでした。そこで、この古い什器を捨て新しくテーブルと椅子を設置しました。相談提案がしっかりできるようになっただけでなく、出したお茶まで「これも買えますか」と売れるようになりました。

自分の背後は整理されていますか
接客するいつもの自分を、お客様の側から写真に撮ってみましょう。自分が何を背負って仕事をしているのかが分かります。お客様にとって、それは販売員の専門性となります。
ある魚市場の握り寿司店で、職人の後ろの棚にはメモが幾重にも貼り付けられファクス用紙がだらしなく垂れ下がっていました。あまりにも日常的で、寿司が味気なく感じられ残念でした。ここに、日本刀でも重厚に据えてあったら味はどう変わるかなと想像しました。
ある薬局の受付カウンター上部と背後の棚から、不要な物を外し詰め込み過ぎていた商品に余裕を持たせるなど展示を変更しました。すると、ストレートに要件に入り提案の速度が上がり、逆に滞店時間も延びました。結果、年間で2割の売上アップにつながっています。
棚に詰め込み過ぎは良くありません。「棚の余裕は店の余裕」とお客様には伝わってしまうのです。

あなたのお店を、お客様の立場から見直してみましょう。
この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。
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