【実例】Q:和菓子店です。値引き・過剰なオマケなどズルイ方法で売る人たちを許せません

商売は“画家と画商の関係”に似ています。絵を描いていると売り込む暇がない、売り込んでいると絵を描く暇がない、だから画家は絵を描き、画商は売り、お客が買う構図になります。
画商がお客に絵を引き合わせるように、店はメーカーが作った商品をお客に引き合わせます。
ですが、職種によってはメーカー部分を店が内包している場合があります。物ではなく技術部分が仕事に含まれる眼鏡店の検眼、寝具店の布団製作、美容室の美容師、靴店のシューフィッター、和菓子店の和菓子職人などです。
職人といわれる仕事が多い人ほどズルイ方法を許せない傾向が強くなります。お客は素人ですから職人部分は説明してもらわないと理解できないのに、物ではない技術は説明がしにくいのです。職人仕事には分かりやすい物差しが存在しないのです。
値引きや過剰なオマケなどを前面に出す集客方法は劇薬です。最初の効果は高くても徐々に効力が薄れ、もっと強い薬を短期間で投与し続けないといけなくなります。ズルイ方法は、最初は薬でも最後は毒になります。
正直に商売をすることは報われないのでしょうか。
ある化粧品店の悩みは、良いと薦めた商品を割引やオマケのある他店で買いながら、相談とエステは自店で受けるお客がいることでした。
エステも商品力を体感してもらうためなので、代金は頂いていません。問題の根は“店主が商品の良さしか語っていない”ことでした。お客にしてみれば店主が薦めるとおり素直に商品を愛したのです。
それならばと、新しく店主自身を勧めてみました。商品との出合いから今この商品を扱っている理由、専門知識を身につけた経緯、エステで喜んでもらうためにしている努力と工夫、商売を通してお客と関わって心動かされた出来事などを語りました。
数ヶ月後にお客から「他で買おうと思ったけど、そうするとあなたに会えなくなるからやめたの」と定価で商品を購入いただけました。お客は、商品のファンから店主のファンへと変化したのです。
ズルイ方法から学ぶべきは“伝える”ことです。
値引きやオマケではなく自身を伝えてみませんか。難しい技術は直接見せて説明すると効果的です。あなたが売っているのは商品だけではなく、商品が出来上がるまでの技術や過去まで含まれているのですから。
A:正直な商売は、ちゃんと報われますよ
この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。
関連記事はこちら