顧客をつくる力を育てる10か条・部下が育つ声掛けワード付

スタッフの“顧客をつくる力“を育てるには、店長・管理職・経営者サイドから、スタッフに働きかけることです。ここに挙げる10のコツが上達するにつれ、自然とスタッフは顧客を育てる達人になっていきます。「10のコツ」と、それらをスタッフが自発敵に使いこなすようになるポイントを「スタッフへの質問ワード・声掛けワード」としてまとめました。
Contents
1:好奇心 スタッフを聞き上手にする
お客様には必ず目的があります。プレゼントの下見、お土産の購入、切れてしまった必需品の買い足し、新商品のパンフレット探し、待ち合わせ時間までの暇つぶしなどです。「目の前のお客様は、どんなも目的を持っているのだろう」という好奇心を持つことが、顧客をつくっていく基本となります。売り上げはお客様からしかつくれません。どんなに素晴らしい商品であってもそれを買うお客様がいなければ、その商品は存在しないのとおなじことです。『お客の目的はなんだろう?』という好奇心が、お客様の言葉に耳を傾ける姿勢を自然につくります。
◆スタッフへの声掛けワード
「あの客さまの目的は、何だと思う?」とスタッフに常に疑問を投げかけ、考える癖をつけさせよう。

2:観察力 スタッフを声掛け上手にする
お客様は自分を喜ばせてくれるスタッフを自然と記憶します。
商品に対しし体を斜めにして見ているなら「ちょっと見ているだけ」です。このとき話かけるのはいらぬお世話です。でも、何度も商品に対して正面を向いて吟味しているようであれば、ここで「何かお役に立てることはございますか?」と声を掛けて来ない販売員のことを不親切だと感じます。お客様は自ら希望を口にすることは少ないですが、常に察して欲しいと思っています。商品への興味度を観察することで、お客様に喜ばれる声掛けタイミングが分かるようになります。
◆スタッフへの声掛けワード
「この客さまに“今“何をしたら喜ばれると思う?」と観察力を上げる質問をしよう。
3:商品知識 スタッフを勉強好きにする
お客様の問題を解決して役に立つことでリピーターを育てることができます。そのために必要なのは商品知識です。だが、勉強しなさいというだけでは知識は身につきません。人は“なぜ?“と疑問を持つと、学ぶことに抵抗が減り記憶にも残りやすくまります。「なぜ○○という特徴が出せたのか」「なぜこんな形をしているのか」と、“なぜ?“から始める商品知識の勉強は、脳に応えを探させる言葉なのでスタッフの記憶力も上がります。商品の資料を手渡すだけでなく、勉強方法も一緒に教えましょう。
◆スタッフへの声掛けワード
「なぜ○○なんだろう?調べてみてごらん」という「なぜ?」で始まる質問をしよう。
4:商品表現 スタッフは語り部にする
“なぜ?“から覚えた商品知識による説明は、そのままお客様の記憶に残りやすい商品説明になります。なぜ?をスタートに得た商品知識と説明パターンを多く持つことで、お客様から、単なる販売員ではなく「専門家」として信頼してもらえるようになります。例えば「なぜ容器の色は濃いブルーなのでしょう?それはお肌に有害な紫外線をカットする成分を守るためです。抽出するのが難しい有効成分は安定保存も難しいのです。それが他に同様の商品が見当たらない理由の一つでもあります」と言う具合に、お客の納得度が高い商品説明になります。
◆スタッフへの声掛けワード
「商品の特徴を“なぜ“から始める文で説明する」ことをスタッフ同士で練習しよう。
5:拒絶理解 スタッフを「NO」に強くする
「お客様への声掛け」をすることが怖いというスタッフは多いものです。顧客づくりはまずはお客様との会話から始まります。それなのに声掛けが怖いというのは、お客様にNOと言われる恐怖があるからです。「人対人」の場合、相手からNOと言う意味の言葉が反ってくると気持ちがへこむものです。でも、そもそも店舗での声掛けは「店対人」がスタートなので、この時点で声掛けして断られても、それは声掛けした人を否定するものではありません。単純に“今必要ない“その商品は必要ない“と言われてるだけのことです。この違いを理解してもらいましょう。
◆スタッフへの声掛けワード
「断られても、あなたが否定された訳ではないからね」とスタッフに常に言葉をかけよう。
6:拒絶克服 スタッフをおすすめ上手にする
お客様と単に仲良しになるだけでは顧客はつくれません。友だちと顧客は違います。相手の役にたってこそ顧客になってもらえるのです。知らない商品は誰も買いません。お客様にお教えすることで初めて役に立てます。おすすめした後に、必要かどうか、買うかどうかを決めるのはお客様です。全ての人の役に立てず、必要な人の役に立つことが店が存在する理由です。その必要としている人を見つけるのが、おすすめするという行為です。おすすめする目的は、商品を知ってもらうためであって、買ってもらうためではなないのです。
◆スタッフへの声掛けワード
「知っていただくためにお勧めしてください」とスタッフに常に声掛けしよう。
7:聞き取り記憶 スタッフを記憶名人にする
ひとの記憶には限りあり、興味がないと記憶はあっという間に薄れてしまう。だからこそお客は「私のこと覚えていてくれたのね」と喜ぶのだ。流出とか休眠とかいう前に、お客を忘れないことのほうが大切だ。そこで、お客との会話記録を残そう。買った物だけを記録するのではなく、「春にお生まれのなったお孫さん、もう歩かれますか?」「全回は○○をお探しでしたよね」など、記録をみれば思い出せる、購入商品以外の情報が顧客づくりにつながる。お客のことは何でも、記録することが重要だ。
◆スタッフへの声掛けワード
スタッフには「日報には、お客様との会話記録を残してくださいね」と言おう。
8:気付き記録 スタッフを提案上手にする
お客様との会話記録を見ていると「この方には○○がお役に立つのでは」と発見する時があります。例えば会話記録に「お子様が小学6年生。毎年家族で花火大会に出かけるのが楽しみ」とあったら、“お子様が今年中学生になられるのか。そろそろ大人仕立ての浴衣が似合う年頃だな“と気付きます。それを早速お客に提案します。「中学生になると大人仕立ての浴衣が似合うようになります。12歳の花火大会は浴衣で二分の一成人式などいかがですか?」と、新型浴衣展示会のお誘い提案になります。
◆スタッフへの声掛けワード
「そのお客さまにピンポイントで喜んでもらうためにはどうしたらいいか、考えてみて」と声掛けしよう。

9:お礼状 スタッフを筆まめにする
顧客づくりの上手いスタッフは“筆まめ“です。人は接触回数が多いと絆が深まります。それは直接会うだけでなく、手紙などでも同じ効果があるのです。だが、一方的にこちらの都合を書いたものは手紙とはいえません。単なる報告書です。報告書をどれだけ送っても絆づくりには貢献しません。手紙と報告書の違いは、書いた人の思いが感じられるかどうかです。特にお礼状は「お客様が○○されて、私は△△と感じました」など、お客様に対しての自分の思いを書くのが大切です。
◆スタッフへの声掛けワード
お礼とは「お客様の行動に対して何を感じたかを書く」のだと教えよう。
10:言葉掛け スタッフをプレゼント上手にする
顧客づくりがうまいスタッフは、接客とは、必要と思われる商品やサービスをお客様に知らせて欲しくなってもらうことだと心得ています。プレゼンと同じで、何を目指してこれをやるのか、何のためにこの商品があるのかを伝え、これはあなたのお役に立ちますと言い切りましょう。それが言葉掛けです。そのためにはお客様の言葉を聞く必要があります。顧客づくりは、お客様と向き合い、聞き、提案し、また最後にお客と向き合うところにるのです。
◆スタッフの声掛けワード
スタッフに成功事例ができたときは「このお客さまのどんなお役に立ったのかな?」と聞こう。

この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。
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