Q:人が足りないと部下が言うので新人を入れたのに、その新人の仕事を奪ってしまいます

部下の要求をのめる度量のある上司とお見受けします。ですから、私がこれからする提案にも挑戦してみてください。
まず、問題だと思っていることを誰もが同じだと分かる「事実」と人によって感じ方が違う「意見」に分けましょう。
事実は “新人を入れた” です。そして意見は “部下が人手不足だと感じていた” と “あなたが、部下が新人の仕事を奪っているように感じている” となります。
この意見の部分を一つさかのぼってみましょう。
部下に「どういったときに人手不足だと感じていたかを教えて」と聞いて返ってきた答えが問題解決するべき部分です。
そして、「私にはあなたが部下の仕事を奪っているように感じるけれど、実際は何が起こっているかを教えて」と聞いた答えが具体的な問題解決方法になります。
仕事はシステムでつくられます。
例えば注文の商品を発送する仕事は
①注文伝票に商品と個数と発送先がある
②担当者が倉庫から商品を選ぶ
③商品を梱包する
④発送先伝票を貼る
といったシステムで進みますね。
システムには感情がありませんから問題があってもシステムが自発的に発言することはありません。問題箇所は常に人が見つけます。システムの問題を “困り事として感じる” という方法で見つけるのです。
前述した①から④のどこで「人が足りないと感じたのか」、どこで「新人の仕事を奪うように見えるのか」を見つけることが上司の仕事です。②の時点で商品を探す時間がかかり間違いも起こりやすいとしたら、ここで人手が足りないと感じられます。
問題箇所は常に一つ前のシステムにあります。
だからこの場合は①の伝票を見直すと、具体的に解決するべき問題点が明確になります。
「注文伝票に記載されている商品名が新人に分かりやすいか」
「商品ストックは新人でも見つけやすいか」
「スタッフ移動動線に無駄がないか」など具体的に問題点が挙がり改善されます。その結果、部下やあなたが感じていた困り事は解消されます。
事実として“新人を入れた”のに問題が解決しなかったのは、部下が仕事を奪うからでも部下の性格の問題でもありません。感情や性格といった人によって違う意見部分は問題発見機能でしかないのです。
事実と意見は、システムと問題箇所発見装置だと理解すれば、自分や部下の感情に振り回されることなく問題点は解決します。
まず部下に「教えて」と質問されることをお勧めします。
A:困り事はシステムの問題発見装置です
この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。
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