Q:「技術知識は他の人よりあると思います。でも近頃の売上げ成績が悪いのです」

「他の人より」と言えるためには、自分を裏切らない努力が必要だったでしょう。この努力を売上げ成績につなげる使い方のお話をしましょう。
近頃の売上げ成績と言われていますから、以前は技術知識がなくても売れていたのでしょうか。ちょっと思い出してほしいのですが、新人の頃は技術知識がない状態で売るしかなったはずです。その時はなにをしていたのでしょうか。
技術知識がないということは、販売員からお客様に伝えられることは少ししかありません。よって新人はお客様の話を聞くのが仕事です。聞く以外にできることがないので真剣に聞きます。そうすると奇跡が起きます。これをビギナーズラックといいます。
お客様は自分の話を真剣に聞いてくれ、自分に興味も持ってくれた人に圧倒的に好意を持ちます。満足を感じたお客様は「買物」で好意を表します。しかし、ビギナーズラックでは技術知識が少なくなります。技術知識はリピートしてもらうために必須です。だからもっと学びたいと専門知識の勉強を始めます。
技術知識の学びを始めると、だんだんと店頭現場で話せるようになります。人はできることが増えるとうれしいですよね。だから、ついお客様の話を聞くことを忘れ、自分の技術知識ばかりを披露してしまいます。この誘惑は大きいのです。なぜなら、「人はおしゃべりすると気持ちいい気分になる」からです。
ところが、販売員が気持ちよくしゃべると、お客様は自分よりも技術知識を大事にされたと感じ気分を害します。お客様は正しい技術知識よりも、自分を一番に大切に扱ってくれる人にお金を払いたいのです。販売員の正しさが、お客様にとっての正解ではないのが接客業です。
接客販売の基本は、聞くが9割、話すが1割です。技術知識を披露したくなると、この割合が崩れ売れなくなります。せっかく学ばれた努力を売上げにつなげるためにも、初心に帰ってお客様に興味を持ち話をしっかり聞きましょう。すると、技術知識はあなたの提案力を高めてくれます。
技術知識は、常にお客様の役に立つために学びます。学びを目的にしてはいけません。学びは手段であって、お客様の役に立つという目的のために使うのです。技術知識は「引き出し」に似ています。お客様の話を聞きながら自分の引き出しの中身を思い浮かべ「だったらこれが役に立つかもしれない」と選び提案する。そのネタを豊富に持っているのがあなたです。お客様の役に立つ販売員でいてください。
A:聞くが9割、話すが1割と覚えましょう
この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。
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