【実例】お客さまの不安を入店前に取り除いて、入店率を安定アップさせよう!

過去、お客さまに聞かれたことを注意深く思い出せば、入店をためらう理由もわかるはず。入店前に、チラシ、店頭ボードなどでその疑問に答え入店率を上げましょう
どんなお得意様も最初は一見客でした。一見客はお試し客です。お試しで気に入ってもらえるとリピーターになります。
新規顧客獲得のコツの多くは、一見客対応に隠れているもの。一見客対応を意識すると新規客アップ対応につながります。
Contents
過去の質問から入店理由が分かる
一見客対策で大切なコツは、次の2つです。
(1)一見客が知りたいことを質問される前に伝える
(2)他店と比べて選びやすいように自店の特徴を伝える
お客様は何かを求めて来店します。‘‘商品‘‘かもしれませんし、‘‘時間つぶしをしたい‘‘のかもしれません。まずはこうした「来店する理由」を探しましょう。見つけ方は簡単。今までの、一見客からの質問を思い出すだけです。
疑問に思ったことをわざわざ口にして質問する人は少数です。一人が質問したら、同じことを聞きたかったけれど諦めた人が8人いるといわれます。一人の質問を聞き逃さず、まだ見ぬ一見客に向けて発信していくと将来のお得意様が育っていくのです。
以前尋ねられたことに店頭ボードで回答
一見客の質問には宝が隠れています。金沢にある酒販店では「地酒ありますか」と一見客から多く質問されていました。実際、地酒をしっかり品揃えしていたので質問された一見客は買い上げにつながりました。
問題は質問しない一見客も多いことでした。外から店内をのぞき込むけど入店してくれないのです。店側は「酒の専門店だし、見れば地酒がたくさん並んでるし、当然分かるだろう」と思っています。でも一見客は素人。伝えないと分かりません。そこで店頭に黒板POPを立て、「地酒あります」と、一見客の質問に答えました。
すると一見客の質問も、「地酒はどのくらいありますか」に変わってきました。それではと、「地酒あります。常時10種類ほどあります」と書き足しました。すると、また「発送してもらえるの」との質問に変わりました。今では「地酒あります。地元蔵元の‘‘今が旬‘‘を中心に、常時10種類以上あります。発送できます」と黒板POPに書いています。
こうした一見客からの質問は、どこの店も1~3個にまとまります。この質問への答えを、一見客から質問が来る前に知らせておくと入店率が上がります。一見客からの質問を聞き逃さないようにしましょう。

一見客にとって店名より大事なこと
店の看板の多くは、店名が一番目に立っています。例えば、酒店とか眼鏡店とかですね。業種の前に経営者の名字や地域名がついた店名が多いので、山田酒店や麻布台眼鏡店などになります。自店の看板が店名だけになってませんか。
一見客は看板に店舗名を求めていません。看板にも、一見客を意識した一言をいれておくと反応が上がります。山田酒店というう看板より「旬の地酒・山田酒店」のほうが新規客は入店しやすくなります。
一見客にとって店名が意味をもつのは、全国規模の有名店である場合だけです。あなたの店を目指し全国から一見客がやってくるようになるまでは、店名の前に一見客から質問されることの答えを書いておきましょう。
おいしいでは駄目。「どう」おいしいかをお客様は知りたい
一見客は、あなたの店と競合店とを比較して入店するかを決めます。お客様はどこで買物してもいいのです。地域独占の店なんて、ほとんど存在しません、お客様は自由に移動しますから。自店を選んでもらうため、自店の特徴を伝えるのですが陥りがちな点に注意してください。「おいしい」だけでは、一見客の心は動かせません。「どうしておいしいのか」を一見客は知りたいのです。酒店に酒があるのは想像できますが、どんな酒か想像できないから入店につながらないのです。
誰もが自店で扱う商材の専門家ですから、何でもできます。そして、「なんでもできる」は一見客にとって何もできないのと同じなのです。今の時代、物不足はありませんから「すべてある」は魅力にならないのです。たくさんあるのが店です。一見客は物を買うのに悩みませんが、どこで買うかを迷います。
一見客が知りたいことを見つけるワーク
人は誰しも自分の業種以外は、お客として過ごします。だから、‘‘お客様の気持ちが分からない‘‘ことはないはず。ですが、自店のことを考え始めると途端に忘れてしまうのが‘‘お客様の心‘‘なのでしょう。
私の商売勉強会で人気の「一見客の気持ちが分かる簡単なワーク」を紹介します。一緒に取り組みましょう。一見客は「何が分からないから入店しないのか」、「何が分かれば」入店するのかが明確になります。
【次の質問に答えましょう】
「新しく見つけた店があります。気になります。入ってみたいです。でもなあ…。この[…]の中の言葉を言ってみましょう。このひと言こそ一見客が知りたいことです。出てきた回答を、店頭や看板や広告の載せていくと一見客が増えます。

入店を押しとどめる5つのフレーズ
質問ワークで出てくる言葉は、どんな会場で行っても、どんな職業で試しても、以下のようにほぼ同じ結果です。看板・店頭POP・入口メニュー・集会広告に載せましょう。

❓どんな人がいるの
これは100%の人が知りたがります。入店しても安全か、何も買わなくても店を出られるか、気の合いそうにない人がいたら嫌だ、と心配するのが一見客です。
ここに答えるために、責任者の技術的特徴紹介や、スタッフ全員の写真や、接客ポリシーなどを明記しましょう。店舗の真面目さを伝えたければ真面目に作業している写真を、フレンドリーさを伝えたければ笑顔写真を一緒に添えましょう。

❓幾らなの=最低価格は幾ら
なぜ金額を知りたいかというと、人は恥をかきたくないからです。だから最低価格を明記するだけで大丈夫。さまざまな価格帯がある説明は、入店後でも間に合いますから「○○円~」と数字を明記しましょう。
❓どんな商品がどのくらいあるか
どんな商品にも特徴があります。一見客はランチを食べたくて店を選ぶときは、どんなランチを食べよかと悩みます。この‘‘どんな‘‘に応えられない限り選ばれることはありません。
❓どんな技術があるの
前の商品紹介と似ていますが専門店なら専門技術を必ず持っています。この専門技術は同業店にとっては当たり前ですが、お客にとっては新鮮な驚きになります。店舗品質を維持するための努力や工夫なども伝えると喜ばれます。
❓どんな店内なの
知らない場所に入るには勇気が必要です。店内がまったく見えないドアより、向こうが透けて見えるドア店舗の方が安心できますね。それと同じで、外から見えない店内の様子を写真で知らせましょう。特に二階や地下といった立地の店舗では、必須です。特徴的な商材があれば、そのコーナーを写真で明記すると一石二鳥に一見客が知りたいことに答えられます。
どんな業種でも、どんな立地でも、どんな店構えでも、一見客が知りたいことに応えていれば一見客は入店します。一見客がふえる8月を意識することで1年間有効な新規顧客獲得のためのキーワードも手に入ります。ぜひお客さまの質問に耳を傾けて、それに答えていく言葉を探してみてください。

この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。
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