山田のコンサルティング活動ブログです

【集客力を上げる方法実例】贅沢品 お客の一年を労う 売れ筋の再提案

    
\ この記事を共有 /
【集客力を上げる方法実例】贅沢品 お客の一年を労う 売れ筋の再提案

贅沢品を薦めるには、店が明るい未来を提示しないといけません。お客を表彰するDM、年末のニュースに掛けた販促、縁起ものの手作りDMなど、早めに準備を始めましょう。
「高いから買えない、でも安いのは欲しくない」
 という言葉が当てはまるのが贅沢品です。宝飾貴金属は、贅沢品。生きていくためになくても問題のない商材の代表選手です。
 この種の商材は、価格を下げても、それでだけでは売れません。食品などの必需品と異なり、閉店セール8割引きでも売れ残るのが現状です。年末セールで売れた時代が懐かしくなります。
 クリスマスもハロウィーンも、体験型消費が盛り上がり、プレゼント需要は減り続けています。そんな中で、売れている宝飾貴金属店は、商品を伝える中に楽しさの演出を工夫しています。贅沢品ではおなかを満たすことはできません。でも、身に着ける人の心を支え、未来に夢と希望をもたらします。昔からあって、人が夢を見る限り存続する商材ですから、夢と希望を伝えながら売っていきましょう(図表①)。

2017.11ニーズ別 年末販促プラン 贅沢品「お客の一年を労う売れ筋の再提案」-01

お客を安心させる店の揺るがぬ主張

 今年は自然災害が目立つ一年でした。こうした年には希望を求めるお客が増えます。人は「今財布の中が乏しいから買物しないのではなく、未来に不安を感じると買物しない」といわれます。
 家を買うのは、「欲しい」「必要」「これを買ったら先々家族に笑顔がある」、そう信じられるからです。だから何十年とローンまで組みます。でも、たとえ今1億円あっても、「未来は何が起こるか分からない」と不安ばかりを募らせると、必要最低限のものしか買いません。買物は明るい未来の象徴、希望を感じさせるものだとお客に伝えなくてはいけません。
 そのためには、店側に揺るがない主張がないと、うさんくささばかり感じられます。マスコミは不安をあおりますから、店に行けば「大丈夫だ」と安心できうような配慮が必要になります。

感謝状付きDMで買うべき理由を提案

 奈良県の某時計宝飾眼鏡店では、年末恒例のセールの反応が年々悪くなっていました。そこで、物を紹介する企画を改め、「今年一年頑張ったあなたこそ買物するべきだ」とお客の背中を押す作戦を立てました。
 商材は宝飾福袋と、時計単価割引です。従来は、それぞれの写真と定価と割引価格だけを告知していました。これを「お客への感謝状」を表紙とした冊子に変更しました(写真A)。
 感謝状はお客の一年をねぎらう内容です。受け取ったお客の多くは、まずお礼の電話など連絡をくれました。その後冊子をめくって「お勧め」を熱心に読み、後日の予約へつながりました。
 今、単純な商品紹介だけでは売れないのが当たり前です。なぜコレを買うべきなのか。その理由を店側が提供することで、「じゃあ、検討してみようか」とDMも熱心に読んでもらえます。興味を持ってDMを読むとお客は掲載商品にも魅力を感じ始めるのです。
 日本は年末で一区切りと考える文化があります。お客の一年の労をねぎらう感謝状を贈ってみましょう。

2017.11ニーズ別 年末販促プラン 贅沢品「お客の一年を労う売れ筋の再提案」-02

その年の売れ筋を年末のことまで再提案

 また、一年を振り返り、今年宣伝して売れた商品を拾い直します。「楽しさ」をプラスして“今年の売れ筋”を年末に伝え直すと、一度は検討して諦めた客層が「やっぱり買おう!」と決断する確率が上がります。
 大分県の某時計宝飾店は、一つの腕時計ブランドを年間通して伝え続けていました。年末に、そのDMに反応はしたが購入には至らなかったお客に宛てて“矢文レター”DMを送りました(写真B)。和紙と店主の筆文字によって、商品に対する熱い思いが語られています。来店すると、店主が正装して茶をたてます。
 時計や宝飾品は、洋風の雰囲気の中で売られることが多いですが、年末はあえて和風で楽しさをプラスし伝え直しました。年末はクリスマスがメーンに打ち出されやすいのですが、忠臣蔵なども定番なので和風味もお勧めです。

2017.11ニーズ別 年末販促プラン 贅沢品「お客の一年を労う売れ筋の再提案」-03

行動計画は年末から逆算して

 お客は焦って買物をしなくなりました。東日本震災後は特に、じっくりと比較検討することを楽しむ風潮になっています。店も、年末販促はせめて2、3カ月かけて取り組みましょう。
 まず、一年を振り返り、宣伝した商品、売れた商品をピックアップし、その中から年末に売る商材を決定します。全く反応がなかったものではなく、少しでも反応が高かったものを選びましょう。売れないものを得るよりも、売れているものをもっと売る方がお客の興味を引きやすいからです。年末は、新しく何かを売り込むよりも、振り返る方がお客の心情に合っていますしね。
 タイムスケジュールを作るコツは、ゴールから逆算することです。例えば、年末売り出しを3日間するとしたら、その日程を決めます。次に、前日にすべきこと、3日前にすべきこと、DMが1週間前に届くにはいつ投函すべきか、印刷物が納品される日、原稿を入稿する日、原稿を書く期間、商品写真を撮り、商品手配、など(図表②)。
 ゴールからさかのぼって日程を把握して動くと、最後に焦ることによる売り損じが減ります。行き当たりばったりではものは売れません。余裕を持つことが、年末の売上げにつながります。

2017.11ニーズ別 年末販促プラン 贅沢品「お客の一年を労う売れ筋の再提案」-04

アイデアがなくても手作りカードで売り込み

 特別なアイデアがなく、商品に自信がなくても、2つの方法で売込みはできます。1つは、世間のニュースに掛けること。2つ目は、手づくりカードで心意気を伝える、です。
 世間のそれに合わせて自店のニュースも組み、ニュースに合わせて商品を販促します。例えば、10月はノーベル賞が発表されます。連日大きく報道されるタイミングに合わせ、「自店ノーベル賞」を設定し、DMや店頭で発表します。次に今年の新商品をもう一度伝え直します。例えば、「山田ノーベル賞キラキラ部門受賞! 日本の小さなメーカーが世界中の女性の首元をキラキラにした成果が評価され【ダンシングストーン】ネックレスが受賞しました。これを記念して年末特別オーダー会を開催!」と言った感じです。
 12月は流行語大賞、今年の漢字、各種ランキングなど発表が数多くあります。自店もランキングを自由に決め、DMやチラシで発表し、催事につなげる工夫をします。お客との雑談も盛り上がり、お客をウキウキさせます。

日本人特有の年末気質を利用する

 購入のきっかけとして「言い訳」を用意するのは常套手段ですが、安定した効果があります。「〇円以上お買い上げで〇〇プレゼント」企画などです。
 企画の趣旨は、プレゼントが欲しい人の集客ではなく迷っている人の背中を押す効果。だからプレゼントは高価でなくても大丈夫です。来店の言い訳となればいいので、珍しい物より「ジャガ芋・人参・玉ネギのカレー野菜セット」や「人気の菓子メーカー詰め合わせ」などが反応が取れています。
 日本人にとって年末は、誰かの役に立ちたくなる時期でもあります。この気分を利用して、手作りカードも効果的です。岐阜県の某宝石店では、年2回、店主夫人がカードを手作りしています。ある年は、正月を祝う「飛び出す富士山カード」が顧客の元へ届きました(写真C)。お客一人一人を大切にする心意気が伝わり、人気があります。ものが簡単に手に入る昨今、自分のために手間暇をかけてもらえる価値が見直されています。「あなたに会いに来たの」「ありがとう」とお客が行動したくなる仕掛けは、特に年末に有効です。
 日本人特有の年末気質を利用すると、安さだけに頼らない販促につながります。商売人にとって、年末の売上げはその年の通知表のようなもの。最後まで諦めず、お客に働き掛けましょう。

2017.11ニーズ別 年末販促プラン 贅沢品「お客の一年を労う売れ筋の再提案」-05

言葉 相手別の伝え方 目標は共感の獲得

ねぎらいとは、結果に関係なく取り組みそのものに感謝を伝えること。本人の持てる力100%を発揮してもらえる土台となります。最終目標は、会社や店の考え方に共感してもらうことです。
 年末は最大のねぎらいチャンスです。一方、ねぎらいは「おかげさま」で人間関係をつくる技術。年に一度の年末ですから「今年も一年間を無事過ごせたのは、あなたの協力のおかげです。ありがとう」と伝えてみましょう。
 おかげさまだけでは伝わりにくいので、「あなたの協力のおかげ」「あなたの頑張りのおかげ」「あなたのPOPのおかげ」「あなたの笑顔のおかげ」などと、具体的な行為と一緒に言葉にしましょう。普段うまく言えず、慣れていなくても、年末という一区切りに、ねぎらいの気持ちを伝えましょう。従業員に感謝して、従業員から感謝される年末にしたいですね(図表①)。

2017.12従業員ねぎらいの精神と技術「相手別の伝え方 目標は共感の獲得」-01

頑張る人に余裕を持たせる「ねぎらい言葉」

 売上げ目標に達しないときに、どんなにハッパを掛けても、それだけでは従業員の士気は高まりません。うまくいかない理由は、従業員個人の気持ちではなく、現場の仕組みにあるからです。
 売上げは、集客&店頭&フォローの連携プレーでつくられます。店頭従業員は“お客を呼んでくれなきゃ接客もできない”、集客担当は“来店客に売り込んでくれなくては集めたかいがない”、フォロー担当は“さまざまな想定が後回しだから同じ問題が起こる”と、売上げを左右する問題であるが故にそれぞれが違和感を持っています。
  働く気があるからこそ出社して、頑張っているのです。少ない人手でも、思うように結果が出なくても、取り組んでいる従業員は、ねぎらいの言葉掛けによって心に余裕が生まれます。
 その結果、粘りが出て一手間を足すことができ、お客に寄り添う観察力が発揮され、食い違っていた仕組みを連携させる働きをしてくれます。忙しい年末でも、従業員の心に余裕を持たせ、限られた人手を最大限生かせる「ねぎらい言葉」を使いこなしてください。

ねぎらい言葉の基本は、あいさつとしぐさ

 ねぎらいと褒めるは違います。結果に対しては褒める。結果にかかわらず、取り組みそのものについて感謝を伝えるのがねぎらいです。ねぎらいは従業員の存在を丸ごと認めることになり、本人の持てる力を100%発揮してもらえる土台となります。

結果にかからわず、取り組みそのものに感謝するのがねぎらい
足を止め、目を合わせ、笑顔で聞きましょう

 うまい言葉をひねり出そうとするよりも、日常使っている言葉を、しっかりと対面で笑顔とともに伝えることが基本です。目を合わせず、ぶっきらぼうに、ついでのような態度で伝えるのは逆効果です。
「おはよう」「ありがとう」などのあいさつは、足を止め、目を合わせ、笑顔で伝えたら、それだけで「あなたを気に掛けています」と伝わり「ねぎらい」になります。忙しい時期にだけいきなり「ねぎらい言葉」を伝えてもうさんくさく感じられてしまいますから、常日頃のあいさつを意識しましょう。
 人は自分に関心を持たれることによって、自分の存在を認めてもらったと感じます。自分が所属する会社に居場所を感じます。これが愛着へと育ち、仕事にやりがいを感じ、売上げにつながる行動になっていきます。
 あいさつの他にも、従業員には頻繁に声掛けをしましょう。「困ったことはない?」「最近どう?」と、足を止め、目を合わせ、笑顔で聞きましょう。

褒めるときも使うべきでない言葉

 ねぎらいは従業員をぐぐっと成長させることがあります。ねぎらい言葉を掛けるには、相手を気に掛けていなければいけません(図表②)。繰り返しますが、ねぎらい言葉を掛けられると、自分の存在を認めてもらっていると感じ、責任感と自信が芽生え自発的な成長が始まります。
 褒めるつもりで、つい使ってしまいやすい言葉があります。例えば、「やればできるじゃないか」。これは、非難されていると勘違いされやすいです。
 こうした場合は「しっかりやってくれたね。ありがとう」と言ってみましょう。他にも「運がよかった」は禁句、「運を引き寄せたね」の方が取り組んだ過程までねぎらうことになります。「頑張れ」も禁句、「もっと上を目指せる人だと思う」と将来性まで含む言葉を使いましょう。

2017.12従業員ねぎらいの精神と技術「相手別の伝え方 目標は共感の獲得」-02

「頑張れ」は禁句、「もっと上を目指せる人だと思う」を

2017.12従業員ねぎらいの精神と技術「相手別の伝え方 目標は共感の獲得」-03

相手を応じて伝え方、言葉を変える

 同じ店、同じ部署でねぎらう場合でも、従業員の属性によって、言葉や伝え方を変えることも有効です。
 入社して1年未満
  あいさつを多めに
 職場での人間関係建築をしている時期です。存在を認めるねぎらい言葉であるあいさつを使ってみてください。難しい言葉を使うより、回数多めを意識しましょう。
 コツは「山田さん、こんにちは」「山田さん、気を付けて帰ってね」などと、あいさつの前に相手の名前を入れることです。名前を呼ぶことが存在を認めることにつながります。
 中堅従業員
  数字を使った言葉
 現場に慣れてきて飽きを感じるころでもあります。自分自身の変化に気付いてもらうと、成長につながります。数字を使ったねぎらい言葉を掛けてみましょう。
 例えば、「今月の目標、まだ1週間しかたっていないのに30%も達成しているね。どうやっているの?」などと、相手の取り組みに興味を持ちましょう。結果につなげるのは、仕事だから当たり前だと思われがちです。でも、そこには必ず行動をしている従業員がいるのです。当たり前の積み重ねこそ、ねぎらいに値します。
 ベテラン従業員
  本人の前で社外に伝える
  ベテラン従業員は、成功体験をベースにして自分流をつくり出しています。それ故に変化を嫌い、自分の可能性にふたをしやすくあります。
 変化に強い現場を支える土台となってもらうためには、「社外に対して褒める」ことで、ねぎらい言葉を使いましょう。
 お客に対して従業員本人の目前で、
「山田がこの部門の仕入れを担当しています。だから、隠れた名品が並べられているのですよ」
「担当の山田には、私自身いつもアドバイスを頼んでいます」
などと、頼りにしているとの意味を含ませます。従業員が自身への信頼を感じて、新しい変化を恐れずに、現場の要となってくれるでしょう。

2017.12従業員ねぎらいの精神と技術「相手別の伝え方 目標は共感の獲得」-04

給料優先の従業員に社長と上司への共感

 どんなに心が満たされても、現実的に給料額や昇給の方が大事だという従業員もいます。たくさん給料を出したいですが、儲けた中からしか払えないのも現実です。
 それでも、中小店で生き生きと働く従業員に共感する特徴は、社長や上司への共感があることです。共感を「共に感じる」と書くくらいですから、社長や上司の考え方を常に明確に伝え「そうだな」「自分も同じように思う」と感じてもらえる努力も必要です。
 もちろん、稼ぐために働くことが就業の入り口です。でも、働いているうちに生きがい、やりがいが芽生えたら、仕事が楽しくなります。
 昇給基準は常に見直しつつも、並行して自店の存在意義を明確にする言葉を持ちましょう。この店を通して、お客にどんな変化をしてほしいのか。そのために大切にしたいことは何か。これらを従業員に言葉にして伝えられる社長や上司でいてください。
 従業員から「この店で働けてよかったと思ってもらえること」が、社長と上司の「ねぎらい」となりますから。

この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。

関連記事はこちら

コメント

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Copyright©山田のブログ,2025All Rights Reserved.