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【実例】値下げなしでも顧客満足な店 納得!人気店の売れる理由

    
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【実例】値下げなしでも顧客満足な店 納得!人気店の売れる理由

低価格、値引き、値下げという訴求に頼らなくても顧客の支持を得ている店には、魅力ある商品、お客様の要望に答える力、優れた販売技術、信頼できる販売員など何らかの秘密があります。4店の事例から顧客満足の秘訣を探ってみます。

「価格」以外の価値を、あなたの店は幾つお客様に提供できますか

 値引きをしないと売れない店があります。一方で、ライバル店が割引して売っているのと同じ商品を定価で売る店もあります。この両者の違いは何だろうと考えてみてください。
 実は、値引きをしないと売れない店には、商品価値を表す基準がたった一つしかありません。「価格」という基準です。
 それに対して、定価でも商品が売れていく店には、価格以外の商品価値を表す基準があります。店は異なれど、値引きなしで販売できる店には共通の特徴があるのです。それを知って自店にも取り入れれば低価格による訴求に頼らず販売ができるようになっていきます。それは秘密ではなく、販売技術なので、まねすることができます。

定価で売っても顧客の満足が得られている店に共通する販売技術

 商品を使うことでどんな悩みを解決できるかが分かると、その商品を欲しくなって買いたくなります。商品説明は強力は販売技術です。
 人は「欲しい」と思った商品を買います。その商品に価値を感じたときに「欲しい」と思うのです。
 先日、書店で『日本イネ科大図鑑』という事典を発見しました。定価3万円という価格を見て、なんて高い本だろうと思いました。半額だと言われても買わないし、無料であげますと言われても欲しくはありません。
 ところが一緒にいた夫は、3万円なら安い、買って帰るといいます。私には5㎝の厚みの邪魔ものにしか感じられない事典ですが、夫はこの事典があれば今まで6冊の事典を見比べて悩んでいたイネ科の分類が簡単になるから3万円は安すぎるといいます。
 リビングで6冊の事典とイネが散乱したまま片付かないのが私の悩みだでしたが、それが解決してすっきりした空間が手に入るのなら欲しいと考えが変わりました。そして3万円は高いか安いかを考え出しました。私の悩みが解決されると分かった瞬間に、ようやく価格が気になりはじめたのです。

売れないのは価格のせいじゃない。「欲しい」と思わないから

 お客様は商品を「欲しい」と感じてから、初めて価格を気にします。売れないのは価格のせいじゃなく欲しくないからなのです。商品を主役に考えると″単なる事典„なので欲しくありませんが、お客様を主役に考えると、それは散乱したリビングという“悩みを解決する事典„となります。
 あなたが売っている商品は、それを使用することでどんな悩みを解決できますか? 多くの商品は『日本イネ科大図鑑』よりもたくさんのことを解決するはずです。商品説明の場面では、その商品を使用することでどんな悩みが解決されるかを説明しましょう。

「所有すること」にも価値がある。商品は「販売技術」が決め手になります!

 使うことで悩みが解決されればいいのですが、時々何の悩みも解決しない商品に遭遇します。ウインドーショッピングの場面で考えてみましょう。
 例えば、宝石店のダイヤモンドの指輪です。うっとり見つめる私に夫は「何の役にも立たないじゃないか」と冷たく言い放ちます。確かにお腹がすいていても食べられもせず、寒くても暖が取れるわけでもありません。ただきれいなだけです。
 かばん店のワニ革のハンドバッグも同じです。今度は夫に「かばんだもの。物を入れられるから」と言い訳をしてみました。それに対して「1000円のかばんでも物は入れられるよ」と反論されます。ダイヤモンドもワニ革バッグも80万円でした。帰りに寄った自動車販売店に軽トラックが80万円で売っていました…
 ダイヤモンドもハンドバッグも軽トラックも全部同じ80万円です。使うことで悩みが解決するのは軽トラックだけでしょう。冒頭で紹介した、使うことでどんな悩みが解決するかを説明する販売技術は通用しません。

割引しても売れない店。同じものを定価で売る店。その差は何?

 ダイヤモンドは何の役にも立ちません。だから値引きをしても売れない代表商品です。8割引きでも売れないという悩みを聞くこともあります。
 ところが同じダイヤモンドを値引きしないで売る店も当然存在します。こうした店では「ダイヤモンドを所有するあなたに価値がある」という商品説明をしています。使用価値ではなく所有価値という商品価値をアピールしているのです。使ったらなくなってしまう商品ではなく、使っても別の何かと交換できる価値を持つ商品の販売に使える技術です。

ライバル店と同じ土俵で戦うより、商人の「生い立ち」を語りましょう

 安い宝石は交換価値も低いから人気が低くなります。夫は私に「高い宝石は高くて買えないけど、安い宝石は安いから欲しくない」と言いました。しかし「ダンプカー8杯分の土からやっと一個だけ見つかるくらいの希少性がある石です」という商品説明をされると「買えるなら欲しいな」と心が動いていました。
 所有価値の商品を定価で売っている店では、何と同じだけの価値があるかを提示することが商品価値となり顧客満足にもなるのです。

人の魅力で購入店舗を選ぶこともある

 商品の使用価値を語り、所有価値も語り、なんとかお客様に「欲しいわ」と思わせることに成功しても、自分で買ってもらわなくては売り上げになりません。値引きなしでも売っている店には、お客様と人間関係をつくる技術があります。販売している自分という「人」をアピールして「どこで買っても商品は同じではない、あなたから買いたいのよ」と言わせています。
 去年まで私の家には、お抱えの電器屋さんがいました。困ったことがあれば電話一本でソフト面もハード面も解決してくれる従業員さんがいて、我が家の電化製品や電気配線については私より詳しかったのです。商品価格は量販店よりも高くても、電気のことはこのお店にすべて頼っていました。
 ところがその人が、その店を辞めてしまったのです。そして悟ったことは、もうこの店には何も魅力を感じないということでした。信用できる商品を扱っている店でしたが信頼できる人がいなくなったからでした。

タイトルなし


信用と信頼は似ているが、意味は大きく異なる

 商品は信じて用いるから、どこで買っても同じになります。どこで買っても同じならば価格の安い方で選んでしまう。これが価格競争に巻き込まれる理由です。
 それに対して、信頼には競争がない。人は信じて頼ることができます。店の商人に対して信頼を感じると、他店と比べることもなく、その人にすべてお任せできます。値引きなく顧客満足を引き出している店には、信頼を感じさせる工夫があります。
 例えば、チラシです。商品だけのチラシは信用を感じさせることができますが、店名をライバル店と差し替えても通用してしまいます。こんな店名を使い回しできるようなチラシは作ってはいけません。そうではなく「人」を語る部分も載せたチラシであれば、それはその店でしか使えないチラシになります。頼ってもらえる人になるには、自分の生い立ちを書くことです。どこで生まれ、何が好きで、どうして今の仕事をしているのか。自分が扱っている商品を通してお客さまにどうなってほしいのか。そんな思いをぜひ書いてください。そうしたときに、商品に生い立ちという物語がプラスされ、「あなたにお願いしたい」と言われる商人になれるからです。
 人は、他人に自分と似たところを見つけると共感を持ちます。生い立ちは、その共感を強く引き出すものです。共感が人間関係の入口をつくるのです。嫌いな人から品物を買うことはないですから、共感をもたれ好きになってもらうことを意識しましょう。

商品説明の前に必ずお客様のお話を聞きましょう

 定価売りで顧客満足も高い、ある化粧品店では「個別のお悩みを聞いた上でしか商品説明をしない」という接客をしています。それは、お客さまの要望どおりの商品をお出ししたにもかかわらず、返品やクレームが出た失敗を教訓にしているからです。
 店側から先に説明するのではなく、必ずお客さまの悩みを先にお聞きします。例えば、シミ用美容液が欲しいと言われたときに、まずは「どのようなシミについてお困りなのですか」とお客さまの悩みを聞き出すヒアリングをします。すると長年のシミなのか、今年急にできたシミなのか、シミを予防したいのかといった違いが浮かび上がってきます。その違い別によって、おすすめする商品が変わってきます。

お客さまの悩みが一律ということはないのです

 人は誰にでも合う商品は欲しくありません。常に「私のための商品はないかしら」という思考で商品を探し、私のための商品を買いたいのです。「これがシミ用美容液です」とだけ言って渡された商品には満足しません。「これが、あなたの悩みである急にできたシミ用美容液です」と個別に対応してもらった商品説明には満足します。
 そしてこの満足した瞬間を売り上げにつなげる接客があります。個別対応した商品説明の後に「いかがなさいますか」という一言でクロージングをしましょう。お客さまに買うか買わないかの判断を任せてしまうのです。お客さまの悩みを直接ヒアリングして、解決方法をプロとして提案して、最終判断はお客様に任委ねます。
 接客とクロージングをこの流れに変えると、高額品も売れやすくなります。人は自分のための商品を見つけると欲しくなるからです。そして「いかがなさいますか」というクロージングの言葉は、その商品のことを真剣に考え始めるスイッチを押します。頭の中がその商品のことでいっぱいになっていくスイッチです。その結果、定価での購入につながります。

欲しいと思わせる販売技術を持つ

 値引きとは無縁なのに顧客満足の高い店には「欲しいと思わせる商品説明」「使用価値を伝える」「所有価値を伝える」「生い立ちを利用した人間関係」「個別対応するためのヒアリングの工夫」「最終判断をお客さまに任せるクロージング」といった共通の販売技術があります。どれも自店への応用が可能なものばかりです。ぜひ取り入れて値引きと無縁の商売をしてくださいね。

この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。

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