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【集客力を上げる方法実例】「3連休対策」応用論        「平日4日」のお客の変化から分かったキーワード「家族・体験・3カ月前告知」

    
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【集客力を上げる方法実例】「3連休対策」応用論        「平日4日...

この3つのキーワードを平成最後の10連休に活用する

 「10連休なんて初めてだ!どうしよう?」
 って、これ、店側だけではなくて、お客側も思っているはずです。
 今回の10連休を制するのは、この気持ちに対して「提案できる何かを持つ店」です。
 そこで参考になるのが、ここ数年増えた土日祝日を絡めた3連休(今年1月~12月までの3連休は合計8回、10連休は除く)によって生まれた、お客の行動パターンの変化に悩み、解決策を模索してきた店の経験です。
 そもそも、人は1週間7日で予定を立てる癖がありますから、休日が1日なら店舗運営に影響は出ませんし、これが週末2日の連休でも大丈夫でした。
 ところが、休日が週3日を超えるパターンが増えてから、お客は店にとって対応しやすい行動パターンを捨て、連休ごとに「違う行動」を取るようになったのです。

増える連休がお客の行動パターンを複雑化させた

 例えば、「平日5日・休日2日」の普通の週なら、お客が利用する店は、「出勤途中」「休み時間」「仕事帰り」といった時間的制約の中でおのずと決まってくるものです。
 そして、お客は2日間の休日を、平日にはできない用事に充ててきました。
 よって、店としては「自店は平日用の店か?休日用の店か?」さえ明確にしておけばよかったわけです。
 例えば、平日に強い店なら、「出勤前」「昼休み中」「仕事帰り」に立ち寄りやすく、買物しやすい品揃えと提供方法を取ればよいのだし、それに合わせて、店の定休日設定、営業時間、従業員配置をしておけばよかった。
 その上で、平日5日間のうち1日でも余分にお客に利用してもらえれば、おのずと儲けは増えるわけです。
 しかし、こうした店では、平日が減れば来店確率は下がってしまう。
 こうして「3連休」は、平日型の店にとって都合の良かったお客のリズムを狂わせ、来店頻度を減らし、結果、商品構成と従業員の休日スケジュールまで複雑にしました。
 しかも、今年で言えば9月の第3週、第4週のように、3日間の連休、4日間の平日が2週続くパターンもあります。
 平日数とあまり変わらない休日数が2週も続くと、休日のお客の行動パターンはより一層読みづらくなり、「平日中心で休日が付属的」だった行動パターンが、「休日を楽しむために平日をどう使うか」という逆転現象を起こします。

2019.3「3連休対策」応用編-01

 実際、ある時計宝石店では、3連休の影響で、土日祝日を中心に行っていたイベントの集客数が落ち込み続けました。
 そこで、「土日祝日をどう過ごしているか?」を50人以上のお客に直接インタビューしたところ、以下の3つのパターンが浮かび上がってきました。

「補充の買物」より「楽しみな休日の過ごし方」がある

 ①家族で過ごす時間に充てている
 ②行楽など思い出づくりの体験に充てている
 ③3連休など休日数が多くなるほど、3カ月以上前から予定を立てている
 この結果から、この時計宝石店の店主と従業員は「どうして集客できなくなったのか」を理解しました。
 今の時代、休日集客のキーワードは、「家族・体験・3カ月前告知」だったのに、自分たちは、
 「仕事が休みの日ならお客さまには買物する時間があるだろうから、売り出し系イベントをやればいいだろう」
 「集客のためには物を配ればいいだろう」
 といった20年以上前からのスタイルを安易に続けて、お客の変化に置いていかれていたのです。
 お客は、単なる「補充の買物」よりも、「楽しみな休日の過ごし方」があったのに、店側のイベント目的はそれと大きくずれていた!
 こうして、「3連休の店頭にぎわいをつくり出そう」と、時計宝石店側の挑戦が始まりました。
 まずは、イベント内容を「売り出し色一辺倒」から、「思い出を詰めた体験」に変え、従来なら何も考えずに、「新作時計 売り出しイベント」としていたところを、お客に思い出の時計を持参してもらって、従業員みんなでその思い出を聞くような企画に変えました。
 同時に、時計修理技能士を招聘し、さまざまな時計の特徴を詳しく説明するセミナーを開催。
 そこでは、実際に時計内部を見て部品にも触れてもらう体験も組み込み、時計別の「長持ちさせる手入れ、修理のコツ」を伝える時間もつくりました。
 もちろん、これまで同様、新作時計の展示販売も行いはしましたが、あえて「割引なし」で「これを売らんかな」の姿勢は引っ込めました。

「イベントで教えてもらったことを友達に話すたびに・・・・・・」

 そして、イベントの集客は4カ月前からスタート。
 従来はイベント直前になってバタバタと準備し、チラシ作製がやっとだったのに、前倒しした結果、今回からは一人一人のお客に店頭で声掛けをして、じっくりとお誘いすることができるようになりました。
 最初に声掛けしたお客からの質問、疑問は、イコール集客チラシに足りていない事柄ということですから、次に出すチラシに付け加えていきました。
 その後も、声掛けして参加を決めてくれたお客に、「どうして参加してみようと思ったのか」を聞き、その理由を順次チラシに付け加えながら集客を続けました。
 最初の告知は、日時と簡単な内容だけでしたが、2回、3回と重ねていくうちに告知内容に厚みが出てきて、それに伴って確約も多く取れるようになり、連休当日、店頭は久しぶりににぎわいました。
 「売り込み」も「割引」も「プレゼント」もなかったのに、お客が自発的に商品を購入してくれ、さらに驚いたのは、イベント終了後の平日に再来店され購入する人が多くいたことです。
 そこで、お客に「どうして再来店してくれたのか」を聞くと、
「イベントに参加したときのことを思い出すたび、もっと知りたいと思って相談に来た」 
「イベントで教えてもらったことを友達に話すたび、だんだんと時計が欲しくなってしまった」
 といった答えが・・・・・・。

物を買う喜びは一瞬で終わる 体験の喜びは一瞬で終わらない

 今のお客は、連休を「物を買うため」ではなく、「思い出に残る体験をするため」に過ごしたいのです。
 物を購入した喜びは、買った瞬間から下降し始めます。
 欲しい物が次々と見つかった時代は、次々と新しい物を用意してみせれば購入につながりました。
 でも、家の中に物があふれてしまい、もう欲しいものは「買い替え需要」くらいになってしまいました。
 これに対して、「体験」は思い出すたびに喜びを味わうことができます。人の脳には、何度も思い出すことを美化する癖もありますから、「体験」の価値はますます上がっていくことになります。
 店側からお客に伝える事柄が、スペックと値段だけでは、「他店ではなく自店で買物してもらう利点」が伝わらず、割引やポイントサービスなどに頼るしかなくなってしまいます。
 でも、多くを文字で伝えるのは、お客側に「読む努力」が必要になります。こうした場合、何より「体験」してもらうことが有効で、「書くよりしゃべる」「しゃべるより一緒に体験してもらう」方が、何度も思い出してもらえるようになるものです。
 そして、お客自身が思い出すたびに喜びを感じ、店側の商品情報で脳内がいっぱいになって、「欲しい気持ち」が生まれます。

2019.3「3連休対策」応用編-03

 こうしたお客側の変化の一方で、この時計宝石店では、3連休のイベントの4カ月前から、お客への直接インタビューも含め、集客を続けてきた従業員にも小さな変化が起きていました。
 連休中のイベントに「ぜひとも出勤したい」という従業員が現れたのです。以前は、連休には従業員も休みを希望することが多く、勤務スケジュールの作成は店主の悩みの種でした。
 店主は、この従業員がなぜ変わったのかが知りたくて直接聞いてみると、彼女はこう答えました。
 「今までは、連休で出勤になると、『仕事だから仕方ない』と思って店に来ていました。
 でも今度の連休は、自分自身も『どんなイベントに変えたらいいか』と考え始める時点から関わって、お客さまにも私自身がインタビューして内容をつくり上げてきました。
 だから、『気になる』んです。当日も最後まで見届けたい。なんだか楽しみなんです。」
 ということで、ここまで私がお伝えしてきた話を踏まえ、来たる「10連休」に向け、「来店理由をつくり出すイベント開催」と「売場づくり」を、今すぐに考え始めてください。
 ただし、決して「物売り」になってはいけません。
 お客は楽しさを体験させてくれる店舗と付き合いたいのです。
 従って、従業員がしっかり休養でき、笑顔で働けるよう、日頃の休ませ方もますます重要になってきます。

有給利用ルールを明文化するとトラブルはなくなる

 「働き方改革関連法」が4月1日から施行され、従業員の「年5日の年次有給休暇の確実な取得」が義務付けられます。
 そこで、商業の現場では、「休日希望」と「有給利用のルール」を明文化すれば、出勤スケジュールに関するトラブルは格段に減るはずです。
 人は、この世にまったく同じ考え方の人などいないのに、「他人も自分と同じ考え方だろう」と思い込みやすいものです。
 そのため、「就業規則」すら作成していない店も多く、「店なんだから休日出勤は当たり前」と思い込んでいる店側と、従業員がトラブルを起こす原因となっています。
 「人それぞれ、常識は違うのだ」と理解し、せめて休み方に関わる部分だけでも今すぐ「就業規則」を見直しましょう。
 特に、下記の2つの項目を入れることをお勧めします。
 ◎連休に休みを取りたいときは、〇日前までに書面で申請する(何日前までに申し出るのか明確にしましょう)
 ◎5日間の有給取得を、あらかじめ閑散期に設定する
 先に述べた10連休中のイベントや売り方と同じく、従業員のスケジュール管理も、早めの対策が肝心です。
 そして、今回の10連休対策においても、ただ単に出勤日を調整するだけではなくて、10連休中に予定される店頭行事や商品構成について、事前説明や勉強会を開いておきましょう。
 そうすれば、連休中の商売で店長や能力の高い従業員に仕事が集中しがちな「悪癖」が改まり、結果として、誰もが休日を取りやすくなります。
 最後に、リアル店舗で買物するお客には「私の気持ちを分かってほしい」と思う特徴があります。
 従って、リアル店舗での接客には想像力が必要ですし、この割合はますます強くなってきています。
 物を買いたいだけではなく、お客が店舗に何を求めているのかを想像することが売上げにつながります。
 ですから、今度の10連休に限らず、日頃から休日を利用して自分の「お客さま経験値」を上げておきましょう。
 いつもはサービスする側の人間として、積極的に「サービスされる経験」をしましょう。自分も「お客さま」として、休日を楽しく過ごすことを忘れずに。

2019.3「3連休対策」応用編-02

この記事は
株式会社ごえん 代表取締役社長
地域商店コンサルタント
山田文美(やまだあやみ)
が書きました。

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